奈良公園のシカが過去最多の1687頭に、インバウンド増加による餌やりが影響か
奈良の鹿愛護会は、奈良公園に生息する「奈良のシカ」の頭数が前年比15%増の1687頭となり、5年連続で過去最多を更新したと発表しました。観光客の増加に伴う鹿せんべいなどの十分な餌やりが、雌の出産増加につながったとみられています。一方で、シカの市街地への出没や電車との衝突事故なども目立っており、適切な共生に向けた課題となっています。

AI要約 • 3行でわかるポイント
- 1奈良公園のシカの生息数が過去最多の1687頭となり、5年連続で増加しています。
- 2観光客の回復による鹿せんべいの消費増が栄養状態を良くし、出産数が増えた要因とされています。
- 3頭数の増加に伴い、市街地への出没や電車との衝突事故も懸念されており、対策と啓発が急がれています。
奈良公園のシカ、過去最多の1687頭に
奈良市でシカの保護活動を行う「奈良の鹿愛護会」は、奈良公園に生息する国の天然記念物「奈良のシカ」の頭数が、前年比15%増の1687頭になったと発表しました。調査開始以来、5年連続で過去最多を更新しています。
内訳は雄が411頭、雌が990頭、子ジカが286頭となっており、特に雌の増加が目立つ結果となりました。
増加の背景にある観光客と「餌」の影響
シカが増加している主な要因として、愛護会は観光客の増加に伴う餌やりを挙げています。コロナ禍の収束に伴いインバウンド(訪日外国人)を中心とした旅行者が戻り、好物である「鹿せんべい」を口にする機会が急増しました。
「観光客の増加に伴って餌やりが増えた。豊富な餌で栄養状態がよくなり、雌の出産が増加傾向にある」(奈良の鹿愛護会・中西康博副会長)
コロナ禍で観光客が激減した2020年以降、子ジカの数が一時的に落ち込んだデータもあり、人間の観光活動とシカの繁殖が密接に結付いていることが改めて浮き彫りになりました。
市街地への出没と今後の課題
数が過密化するにつれて、公園の枠を超えて市街地へ出没するシカも目立ち始めています。大阪市内での目撃・捕獲事案や、近鉄新大宮駅付近での電車との衝突事故なども発生しており、愛護会や奈良県は公園外に出たシカを戻す「追い上げ」の強化を急いでいます。
愛護会では、ルール外の食べ物を与えないことや、野生動物としての側面(攻撃性など)への注意を改めて呼びかけています。人間とシカが安全に共生するための新たな工夫とモラルが問われています。
この記事は 日本経済新聞 に掲載された報道をもとにDEER POSTが独自に要約・整理したものです。詳細な全文や背景は元記事をご覧ください。
- 日本経済新聞奈良の鹿愛護会による最新の頭数調査結果と、市街地出没などの影響について詳しく報じています。参照記事を見る↗