米ウィスコンシン州でシカのウイルス性疾患(EHD)が過去最大規模で流行
米ウィスコンシン州南東部において、吸血昆虫を介したシカのウイルス性疾患「流行性出血病(EHD)」による過去最大規模の集団死が発生しました。天然のシカの個体数や森林生態系への影響、ハンティングシーズンへの影響について、州天然資源局(DNR)の専門家の見解とともに詳しくお伝えします。

AI要約 • 3行でわかるポイント
- 1ウィスコンシン州南東部でシカの流行性出血病(EHD)により過去最多の1200頭以上が死亡。
- 2シカ同士の感染はなく人間への害もないが、吸血昆虫(ヌカカ)を介して高温多湿な環境下で拡大。
- 3局地的な減少はあるもののシカ群全体の回復力は高く、長期的には森林再生などの生態学的メリットも指摘。
ウィスコンシン州で過去最大規模のシカの集団死が発生
米ウィスコンシン州南東部において、ハンティングシーズン開幕と同時期に、シカの命を脅かすウイルス性疾患「流行性出血病(EHD)」の深刻なアウトブレイク(集団発生)が確認されました。州天然資源局(DNR)によると、ワシントン郡を中心に少なくとも1,200頭以上のシカが死亡したとみられ、同州の歴史上最大規模の流行となっています。
EHDは、温暖で湿潤な気候を好む小型の半水生昆虫「ヌカカ(midge)」の一種によって媒介されるウイルス性の病気です。シカからシカへ直接感染することはなく、人間への健康被害もありません。感染したシカは高熱や内出血を引き起こし、体温を下げるために水辺の近くで発見されることが多くあります。
狩猟や森林生態系への影響は?
今回の大量死によるハンティングへの影響について、DNRの上級野生生物生物学者であるステッフェン・ピーターソン氏は、発生源の半径20マイル圏内を除けば大きな影響はないとの見解を示しています。ワシントン郡のシカの個体数は過去5年間で42%増加しており、今回の自然淘汰的な個体数減少が、過剰繁殖による都市部のトラブルや農林業被害を軽減する側面もあるとされています。
また、シカの個体群は非常に頑健であり、被害を受けた地域でも高い回復力を持つことが期待されています。過密だったシカの個体数が一時的に減少することは、近年同州で課題となっている森林の再生(植物の繁茂)にとってプラスに働く可能性も指摘されています。
今後の見通しと注意喚起
EHDを媒介するヌカカは厳しい霜によって死滅するため、季節の変わり目とともに自然収束に向かいます。しかし、地球温暖化による気候変動が今後さらなる流行を招く懸念も残されています。DNRは、ぐったりとした様子や奇妙な行動を見せるシカ、または不審な死骸を発見した場合は、専門の野生生物窓口へ情報提供するよう呼びかけています。
この記事は milwaukeemag.com に掲載された報道をもとにDEER POSTが独自に要約・整理したものです。詳細な全文や背景は元記事をご覧ください。
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